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災害時の避難所におけるトイレ問題。必ず簡易トイレは備えましょう。

災害時、水洗トイレが機能しなくなると、排泄物の処理が滞り、健康・衛生面で大変な影響を及ぼします。阪神淡路大震災では、発災から1か月経過した後も、避難者60人に対し、トイレ1基の体制で、災害時のトイレ不足が大きな問題として取り上げられました。災害時、避難者の数に対し、トイレの数が圧倒的に足りないということをまずは知ってください。

災害時の深刻なトイレ問題



阪神淡路大震災、新潟中越地震、東日本大震災、熊本地震の際も、トイレは大きな問題となりました。

仮設トイレをひとつ設置するにも、人手と時間が必要です。仮設トイレが避難所に設置されるのは、平均1週間かかります。

「避難者に比べて仮設のトイレの数が少ない」

「たくさんの人が使い、流せないので、劣悪なトイレ環境になる」

「感染症の恐れがある」

「トイレを我慢するため、食事や水を我慢し、エコノミー症候群となってしまう」

等、たくさんの問題が起きます。トイレは生活するにあたり、重要な基盤です。自治体の助けを待つのではなく、まずは数日分、自分で簡易トイレを備えましょう。

携帯トイレはいくつ備えればよいのか?

阪神淡路大震災の際、水道の復旧は3か月かかりました。

東日本大震災の際は3週間、熊本地震の際は1週間。災害の規模や状況によって、復旧の日数は前後しますが、最低7日分備えましょう。

1日当たり5〜7回が成人の平均的な排尿回数となりますので、1人、5回×7日分=35回分が必要になります。2人家族は70回分、4人家族は140回分です。

食事は我慢できても トイレは我慢できません!
水がなくてもすぐに使える非常用簡易トイレセット“ 便リーナ”があれば安心です。

お肌にやさしい感触のソフトシングルロールです。
トイレットペーパーを硬く圧縮して芯の代わりに空間をつくりました。

新聞紙と大きめのポリ袋で作った簡易トイレ



簡易トイレが底をついてしまったとき、または、用意ができていなかったとき、新聞紙とポリ袋があれば、簡易トイレが手作りできます。

(1)大きめのポリ袋と新聞紙を用意します。便座を挙げ、ポリ袋を便器に覆うようにかぶせます。
(2)便座をおろして、ポリ袋に固定します。
(3)丸めてしわを作った新聞紙をポリ袋の底に入れます。更に、縦に細く裂いた新聞紙を丸めて、ポリ袋に入れます。
(4)簡易トイレの完成です。

猫砂での代用

ペット用の猫砂での代用の記事をインターネット上で見ますが、おすすめできません。

人間の排泄量と猫の排泄量は違うので、かなり多くの猫砂が必要となり、必然的にゴミも増えます。

ペットシーツでの代用

赤ちゃんのおむつと同じ、吸水ポリマーで出来ていますが、ペット用ということもあり、吸水力は悪いので、あくまでも補助的な役割で用いましょう。

おがくずでの代用

消臭効果もあるおがくず。抗菌・消臭効果が期待できます。

ですが、防災用品としてわざわざ備えるのでしたら、トイレの脱臭剤・凝固剤の方が機能面で優れています。

安心できるトイレ環境作りが必要です



旅行先などで、いつもよりトイレの回数が少ない…という経験はございませんか?

緊張感や不安などから、排便が困難になってしまうことがあります。

排便は、副交感神経が優位なときに活性化します。ストレス負荷を感じているときは、交感神経が活発になり、排便がしにくくなります。

避難所のトイレは、衛生面やプライベート面、あらゆるストレスの要因があります。

簡易トイレの他に、プライベートテント等を個人で用意しておけば、安心してトイレに行くことができます。

非常食や飲料水も大事ですが、トイレや衛生面に関しての備えも大事です。是非、災害に備えて用意しておきましょう。

交感神経…活動している時、不安・恐怖・怒りなどストレスを感じている時に活発になる神経。
副交感神経…睡眠中、リラックスしている時、ゆったりと落ち着いている時に活発になる神経。