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大阪北部地震でエレベーターが緊急停止。閉じ込め被害が相次ぐ。

2018年6月18日に発生いたしました、大阪北部を震源とする地震の影響で、マンションやビルのエレベーターが運転を停止し、エレベーター内に閉じ込められる被害が相次ぎました。

2018年6月18日に起きた大阪北部地震の概要

○発生日時 平成30年6月18日 7時58分
○震源地 大阪府北部(北緯34.8度、東経135.6度)
○震源の深さは13km(暫定値)、地震の規模(マグニチュード)は6.1(暫定値)
○各地の震度(震度5弱以上)

●震度6弱
大阪府 高槻市、枚方市、茨木市、箕面市、大阪市北区
●震度5強
大阪府 大阪市都島区・東淀川区・旭区・淀川区、豊中市、吹田市、寝屋川市、摂津市、交野市、島本町
京都府 京都市中京区・伏見区・西京区、亀岡市、長岡京市、八幡市、大山崎町、
久御山町
●震度5弱
滋賀県南部、兵庫県南東部、奈良県

○19日11時00分
現在、震度1以上を観測した地震が27回発生
(最大震度6弱:1回、震度4:1回、震度3:3回、震度2:7回、震度1:15回

この地震で起きたエレベーターの閉じ込め事故は、日本エレベーター協会会員社が保守を行っているエレベーターのうち、滋賀県、京都府、大阪府、 兵庫県、奈良県において、332件の閉じ込めが発生しました。

エレベーターの利用中に地震が発生した時の対処法

揺れを感じたら、行先階のボタンをすべて押してください。

揺れを感じると最寄階で自動的に停止する安全装置がついたエレベーターもありますが、利用中の方もご自身で “すべての” 行先階ボタンを押し、最初に停止した階で降りてください。

万が一閉じ込められたら、インターホンで通報してください。

無理に脱出をしようとすると大変危険です。エレベーターは必ず外部と連絡がとれるような装置(インターホン)がついていますので、状況を正確に通報し、救助をお待ちください。

停電しても、あわてずに救助をお待ちください。

地震とともに停電が発生した場合は、ただちに非常用バッテリーが起動して非常用照明が点灯します。カゴ内がまっ暗になることはありませんので、落ち着いて外部と連絡をとり救出をお待ちください。

(参照:一般社団法人 日本エレベーター協会

エレベーターの閉じ込めの際のよくある質問

エレベーターに閉じ込められた時、酸素は大丈夫?

「エレベーター 酸素」と検索されているのを拝見します。

エレベーター内に、万が一閉じ込められてしまった際、酸欠に陥るのではないかという心配をされている方が多いのでしょう。

結論を言いますと、エレベーターは密閉しておりませんので、空気はなくなりません。

四方に隙間があり、空気が入る構造となっております。更に、換気扇等の通気口があるので、空気はなくなりません。

エレベーターに閉じ込められてしまった時、天井から脱出する描写がありますが……。

一般的なエレベーターには脱出口が確かにありますが、エレベーター内の中からは開けられない仕様になっています。

これは、中から脱出した人が、エレベーターの昇降路に誤って落下しないための措置です。

冷静に、技術者やメーカーの方が来るまで待機しましょう。

エレベーターの復旧にはなぜ時間がかかるのか。

震度4以上の強い揺れを検知すると、エレベーターは緊急停止します。

この時、遠隔操作できる一部の機種を除き、専門の技術者が現場に行き、安全を確認しないと運転を再開できません。

落下などの二次災害防止の観点から、点検してからでなければ復旧できないのです。

高層階ビル、マンションの管理者の方、エレベーター内にも備蓄を!

エレベーター内に閉じ込められる事態を想定し、あらかじめ、エレベーター内に防災用品を備蓄することを強く推奨します。

水や食料、応急処置キット等の防災用品が備えられているエレベーターキャビネットが各種販売されております。

駅や公共施設、マンション、オフィス等、日本には高層ビルがいくつもあります。

エレベーターの閉じ込めは、防ぎようがありません。

突然の災害による、万が一の閉じ込めに備え、エレベーターキャビネットの設置や、冷静に対処するための知識を身につけておきましょう。

エレベーターに閉じ込められた時の緊急用備蓄品です。
エレベーター内との調和に配慮したフラットなデザイン。